トッテナムの降格争いは最終節へ…チェルシーに1-2敗戦で残留確定ならず

イングランド

結末は5月25日に持ち越し

2025-26プレミアリーグ第37節、スタンフォード・ブリッジで行われたロンドンダービー。トッテナム・ホットスパーはチェルシーに1-2で敗れ、プレミアリーグ残留の行方は最終節(第38節)まで持ち越しとなった。引き分けでも残留がほぼ確定する状況でアウェーに乗り込んだデ・ゼルビ監督のチームは、後半に猛攻を見せたものの及ばなかった。

試合経過

序盤はトッテナムが積極的な入りを見せた。前半早々にマティス・テルのヘディングがポストを直撃するなど惜しい場面を作ったが、先制点を奪えなかった。

18分、エンソ・フェルナンデスがペドロ・ネトのパスを受けてペナルティエリア外から見事なカーブで右上隅に決め、チェルシーが先制。後半67分にはアンドレイ・サントスが左足でダメ押しとなる2点目を叩き込み、勝負の行方を大きく傾けた。

74分、トッテナムは交代出場のパペ・マタル・サールのかかとパスからリシャルリソンが押し込み1点を返した。終盤にはジェームズ・マディソンやコナー・ギャラガーにも決定機が訪れたが、いずれも決め切れず。チェルシーが2-1で逃げ切った。

データが示す「内容と結果の乖離」

Sofascoreの集計によると、ポゼッションはトッテナムが56%と上回り、xG(期待ゴール値)もスパーズの1.72に対してチェルシーは0.63と、数字の上では内容でトッテナムが圧倒していた。ビッグチャンスもスパーズが5回、チェルシーがわずか1回という極端な差があった。

シュート数は両チームとも9本で並んでいたが、チェルシーは4本が枠内に収まり2ゴール。対してトッテナムは枠内シュートが3本で1ゴールと、「決め切れない」という今季を象徴するような試合だった。

エンソ・フェルナンデスはゴール、アシスト、2本のキーパス、さらにポストを叩くシュートを記録してSofascoreレーティング8.7の高評価。アンドレイ・サントスも39本全パス成功、タックル5/5全成功という圧巻のスタッツを残した。

デ・ゼルビ体制が抱える根本的課題

4月中旬にロベルト・デ・ゼルビが新監督に就任してからも、トッテナムの状況は好転していない。就任直後にはキャプテンのクリスティアン・ロメロが膝の重傷でシーズン絶望となるアクシデントにも見舞われ、守備の再構築という難題を突きつけられた。

デ・ゼルビ体制での初勝利は4月25日のウルヴァーハンプトン戦(1-0)まで持ち越された。ポゼッションとxGの数字は改善の兆しを見せているが、ビッグチャンスを次々と逃す決定力不足は今なお解消されていない。この試合でも「内容では負けていない」という評価は出るが、残留争いでは結果だけが問われる。

生死を分ける最終節の構図

第37節終了時点で、17位トッテナムと18位ウェストハムの勝ち点差は2。最終節のマッチアップは以下の通りだ。

  • トッテナム(17位):ホームでエヴァートンと対戦(5月25日)
  • ウェストハム(18位):アウェーでリーズと対戦(5月25日)

トッテナムが勝利すれば自力残留が確定する。引き分けの場合はウェストハムの結果次第となる。敗戦の場合、ウェストハムが引き分け以上の結果を出せばトッテナムの降格が決定する。

1977年以来、実に48年ぶりの2部降格という歴史的な屈辱を避けられるかどうか、最終節での勝利が絶対条件に近い状況だ。降格した場合の財務的損失はBBCの試算で最大2億6100万ポンド(約552億円)に上るとも試算されており、クラブの存在を揺るがす一戦となる。

敵チェルシーのモチベーションも無視できない

チェルシーにとっても最終節は無関係ではない。この試合の勝利でヨーロッパリーグ出場権圏内争いにまだ望みをつないでおり、5月25日のホーム最終戦にも強いモチベーションをもって臨んでくる。一方で、チェルシーはFAカップ決勝でマンチェスター・シティに敗れたばかりで、この試合の勝利がシーズン最終節に向けた一定の勢いを与えた形だ。

エヴァートンとトッテナムの一戦は、数字だけ見ればスパーズ有利に見えるかもしれない。しかし今季のトッテナムは「内容が良くても勝てない」試合を何度も繰り返してきた。5月25日、トッテナム・ホットスパー・スタジアムに4万6000人を超えるサポーターが詰めかける中で、この呪縛を断ち切れるかが問われることになる。

タイトルとURLをコピーしました