スポルティング退団の守田英正、移籍先はリーズかレアルか

イングランド

2026年5月15日、守田英正はInstagramにポルトガル語と日本語で長文を投稿した。「まだ何者でもなかったころ、スポルティングは私に夢の舞台を与えてくれた」。4年間・164試合・2度のリーグ優勝。そしてラストマッチでMAN OF THE MATCH。スポルティングCPのサポーターたちが送り出したのは、単なる退団選手ではなく、クラブの歴史に名を刻んだ「英雄」だった。

そして今、31歳の守田英正に次の移籍先として複数のクラブが名乗りを上げている。最有力はイングランドのリーズ・ユナイテッド。そこにレアル・マドリードの名前まで浮上し、移籍市場が騒がしくなっている。

スポルティングで積み上げた4年間

2022年夏、守田は同じポルトガル1部のサンタクララからスポルティングへ加入した。当時のスポルティングは、後にマンチェスター・ユナイテッド監督に就任するルベン・アモリム率いる「ポルトガル最強のチーム」だった。

4シーズンで公式戦164試合出場・11得点。数字だけでなく、プレッシングの強度、ボール奪取、守備的MFとしてのポジショニングで高い評価を得た。UEFAチャンピオンズリーグ2025-26のデータでは、1試合平均14.81kmを走り、パス成功率87.45%を記録している。

リーグ優勝は2シーズン連続(2023-24、2024-25)。2024-25シーズンはタッサ・デ・ポルトガル(国内カップ)との2冠も経験し、今季はCLにも11試合出場するなど欧州舞台にも立ち続けた。ラストマッチとなった5月16日のジル・ヴィセンテ戦では先発出場し、ポルトガル紙『A BOLA』にマン・オブ・ザ・マッチを選出された。同紙はこう記している。「彼はスポルティングの本拠地・アルヴァラーデの歴史の最後の行に、完璧な一章を刻んだ」。

ファンが「英雄」と呼ぶ理由

守田がスポルティングのファンに愛された理由は、成績だけではない。

前任監督のルベン・アモリムはかつてこう語った。「すべての監督は最低一人は日本人選手を指導すべきだ。常にチームを助けようと準備し、どこでもプレーし、ただ学ぼうとする選手。私はそういう選手を指導してきた」。名指しこそしなかったが、スポルティングファンの間ではこれが守田を指すコメントとして広く知られている。

現地での溶け込み方も印象的だった。2025年、リーグ優勝争いの最中にスポルティングのライオン像がベンフィカサポーターにより赤く塗られるという事件が起きた。守田はその写真をSNSに投稿し、ポルトガル語で「痛みに耐える者は強い。疑うな、ただ信じろ。俺たちは再び輝く」と発信した。現地紙がわざわざ「流暢なポルトガル語」と注記したほどのコミットぶりで、サポーターからの信頼をさらに厚くした。

そして退団発表時の言葉。「緑と白の血は永遠に私の体を流れる。ポルトガルで他のクラブのユニフォームを着ることは決してないだろう」「一度ライオンになったら、死ぬまでライオン。みんな愛している」。この言葉に、スポルティングのファンは感謝の声を返した。「歴史に名を残した選手」という評価が、クラブ公式SNSのコメント欄を埋めた。

移籍先の最新状況

守田の契約は2026年6月30日で満了する。移籍金が発生しない、いわゆる「ボスマン移籍」でのステップアップが確定している。

最有力:リーズ・ユナイテッド(プレミアリーグ)

英メディア『The Hard Tackle』が5月9日に「事実上の合意に一歩近づいた」と報じた(同メディアは移籍報道を専門とする中規模メディアで、確度は中程度)。リーズは2年契約+オプション1年を提示済みとされ、守田側も原則的に移籍を受け入れているという。移籍金ゼロであることも、クラブにとって好条件だ。

リーズには田中碧がすでに在籍しており、守田が加入すれば日本人ボランチ2枚体制が実現する。田中碧は守田と日本代表でも長くコンビを組んできた。守田のプレッシング力と田中の配球センスが組み合わされば、プレミアでも機能する可能性がある。ただしこれはあくまで移籍が実現した場合の話であり、現時点では推測の範囲となる。

浮上報道:レアル・マドリード(ラ・リーガ)

5月中旬、ポルトガルの専門メディアを中心に「守田がレアル・マドリードに加入する見込み」という報道が出た。背景にあるのは、来季のレアル監督就任が報じられているジョゼ・モウリーニョの名前だ。日本の複数メディアが報道し、国内で大きく拡散した。

ただし、注意が必要だ。現時点でスペインの主要紙(Marca、AS)はこの件を報じていない。英語メディアも「日本メディア主導の話題」として懐疑的に見ている報道もある。ソース元の信頼度は高いとは言い切れず、現段階では「名前が挙がっている」程度のニュアンスで受け取るのが妥当だ。なお、モウリーニョのレアル監督就任自体もまだ公式発表はなく、こちらも「報じられている」段階にとどまっている。

その他の関心クラブ

ブライトン、アストン・ビラ、マルセイユ(フランス)、ポルトなど複数クラブが守田の動向を注視しているとされる。

31歳、プレミアへの夢

守田は退団発表の中で移籍先こそ明かさなかったが、「今言えることは、夢だった場所でプレーできるようにベストを尽くす」とだけコメントした。プレミアリーグへの挑戦は、かねてからの目標とされてきた。

W杯日本代表からは落選という形になった。しかしスポルティングでの4年間は、「Jリーグ→ポルトガル→世界」という道筋を切り開いた日本人選手の歩みとして、確かな跡を残した。次の移籍先がどこであれ、31歳の守田英正はまだキャリアの途中にいる。

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