守田英正がレアル・マドリード移籍の可能性|モウリーニョ監督誕生の場合

スペイン

モウリーニョが、また守田を呼んでいる。1度目はフェネルバフチェで、2度目はベンフィカで、そして3度目は世界最大のクラブ・レアル・マドリードから。3度断られてもなお諦めない監督が、今夏ついに「切り札」を手に入れるかもしれない。守田英正の契約は今季限りで満了、しかもフリーで手に入る。

モウリーニョのレアル復帰、事実上の確定

Sky Sportsのサシャ・タヴォリエリが5月11日、「DONE DEAL」とXに投稿した。モウリーニョがレアル・マドリードと合意に達した、という衝撃のリポートだ。BBC Sportも最終交渉段階にあることを確認しており、13年ぶりのサンティアゴ・ベルナベウ復帰が現実味を帯びている。公式発表こそまだだが、流れは一方向に動いている。

モウリーニョ本人は進退を「5月24日までに決めたい」と周囲に伝えており、ベンフィカとの契約には小額で行使できる出口条項も存在する。「レアルが呼べば行く」という体制はすでに整っていた。

3度呼び続けた監督の「執念」

報道によれば、モウリーニョはフェネルバフチェ時代、そしてベンフィカ時代にも守田へのオファーを試みたとされる。同じ選手に3度アプローチする監督などそうそういない。これは偶然でも気まぐれでもない。

今年4月、ベンフィカ対スポルティングの大一番、守田はそのモウリーニョ相手にゴールを決めた。試合後、モウリーニョは「守田ら4枚に劣勢を強いられた」と名指しでその存在を認めている。敵として最も嫌だった選手を、今度は自分の手駒にしようとしている。

レアルの中盤に「本物のアンカー」がいない

なぜモウリーニョは今、守田を欲しがるのか。答えはレアルの中盤構成を見れば明らかだ。チュアメニ、カマヴィンガ、バルベルデ——3人は全員、前に出てこそ輝くインテリオールタイプの選手だ。モウリーニョが好んで使う4-2-3-1の「アンカー」、つまり守備を一手に引き受けながら攻撃の起点にもなれる選手が、現在のスカッドに見当たらない。

守田のプレースタイルを数字で見ると、2025-26シーズンのCLではパス成功率87.82%、リーグ戦は29試合で平均評価7.08という安定感を示している。派手なスタッツではない。だがアンカーの評価軸はゴールでもアシストでもなく、「いなくなると困る」かどうかだ。

守田が入れば何が変わるか

守田をアンカーに置いたモウリーニョのレアルを想定してみる。守備的な固定点として守田が後方に構えることで、カマヴィンガとバルベルデがより高い位置を取れる。モウリーニョ式4-2-3-1の骨格は「前を走らせるために後ろを固める」ことにあり、そのために不可欠なのが守田のようなカバーシャドウとビルドアップを兼ねたアンカーだ。

ポルトガルリーグという舞台で目立たなかったとしても、守田はCLでも同じ仕事をこなしてきた。11試合468分、失点局面でも崩れないポジショニングはUEFAの公式記録が証明している。

「フリー移籍」という最大の好条件

守田のスポルティングとの契約は2026年6月30日に満了する。移籍金ゼロで獲得できる計算だ。市場価値は880万ユーロ(約14.5億円)の選手を、タダで手に入れられる機会はそうそうない。

モウリーニョはレアルとの交渉で「移籍市場への大きな発言権」を要求したと報じられている。守田の移籍金ゼロという条件は、その発言権を使わなくても動かせる「おいしい案件」だ。財政的にもクラブ首脳部を説得しやすく、モウリーニョにとってはまず守田を取り、自分の権力基盤を固める最初のひと手になりうる。

守田が選ぶ「最後の大勝負」

ただし、守田の行き先はレアル一択ではない。ポルトガル紙A Bolaは「リーズ・ユナイテッドとフリー移籍での原則合意がある」と報道しており(確度中)、TEAMtalkも同内容を追認している。リーズ移籍なら田中碧とのダブルボランチという日本サッカーファン垂涎の展開もある。

30歳になった守田には、「最後の大型移籍」を選ぶ夏が来た。プレミアリーグへの強い意志は以前から公言されている。だがそこへレアル・マドリードという選択肢が割り込んできた。世界最高峰のクラブで、最も「守田を信頼している」モウリーニョの下でプレーするチャンスは、二度と来ないかもしれない。

モウリーニョが3度呼び続けた選手が、フリーで手に入る夏が来た。その執念が報われるかどうかの答えは、今月末に出る。

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