ACL2決勝の対戦カードが決定、舞台はリヤド
2026年5月17日(現地時間)、サウジアラビアの首都リヤドに位置するアル・アウワル・パークで、アジアチャンピオンズリーグ2(ACL2)の決勝が開催される。対戦カードはアル・ナスル対ガンバ大阪だ 。
アル・ナスルは準決勝でカタールのアル・アハリSCを5-1と一蹴して勝ち上がり、ガンバ大阪はタイのバンコク・ユナイテッドを下して東アジア代表として決勝の舞台に立った 。そしてこのカードが日本の読者の間で瞬く間に拡散した理由は、アル・ナスルのエース、クリスティアーノ・ロナウドの存在にある。
実はロナウドとガンバ大阪の間には、18年前にさかのぼる因縁がある。
2008年12月の横浜、最初の交差点
2008年12月18日、横浜国際総合競技場に67,618人が詰めかけた。FIFAクラブワールドカップ準決勝、ガンバ大阪対マンチェスター・ユナイテッドだ 。
ピッチに立っていたのは、その年のバロンドール受賞者、クリスティアーノ・ロナウドだった。前半45+1分、ライアン・ギグスのコーナーキックに飛び込んだロナウドはヘディングでゴールを叩き込んだ 。当時のキャリア通算128ゴール目にあたるこの一発が、ロナウドとガンバ大阪の最初で最後の接点となった 。試合はその後1-5となるも、ガンバは山崎雅人・遠藤保仁・橋本英郎のゴールで3点を返し、最終スコアは3-5。「世界最強」に挑みながら意地を見せた夜だった 。
あれから18年。今度は舞台も立場も変わった。ロナウドはサウジのクラブのエースとして、ガンバ大阪は日本代表としてアジアの決勝に立つ。
41歳のロナウドが「証明」しなければならない理由
ロナウドは2022年12月にアル・ナスルへ加入して以来、サウジプロリーグを含む主要タイトルを一つも獲得できていない 。「金のためにサウジへ逃げた」「ヨーロッパでの競争から降りた」という批判は3年以上にわたって彼についてまわってきた。ESPNは「今回のACL2決勝は、ロナウドにとってサウジ加入後初の主要タイトル獲得に向けた最大のチャンス」と指摘する 。
今年41歳になるロナウドにとって、このチャンスが何度も訪れるとは限らない。「長らく批判されてきたロナウドが、ついにタイトルのチャンスを手にした」と海外メディアが一斉に報じたのは 、それほどこの決勝が彼にとって特別な意味を持つからだ。ガンバ大阪はロナウドが「勝てる」ことを証明しようとする試合を迎えることになる。
アル・ナスルのスター軍団、ロナウド以外の脅威
ただし、ガンバ大阪がマークすべきはロナウドだけではない。アル・ナスルのACL2登録メンバーには、ポルトガル代表ジョアン・フェリックス、セネガルの英雄サディオ・マネ、フランス代表のキングスレイ・コマンとモハメド・シマカン、スペイン代表イニゴ・マルティネス、クロアチア代表マルセロ・ブロゾビッチなど、欧州の主要クラブで活躍してきた選手がずらりと名を連ねる 。
中でも準決勝で最も輝いたのはコマンだった。元バイエルン・ミュンヘンのフランス代表ウインガーで、スプリントとドリブルを武器にサイドを破る選手だ。準決勝のアル・アハリSC戦でハットトリックを達成し、ロナウドが78分プレーしてノーゴールだったにもかかわらず、コマン一人で試合を決めてしまった 。ロナウドの存在感に目を奪われた瞬間、サイドから来るのがこの男だ。さらにマネの経験と決定力、ジョアン・フェリックスの創造性も加わる。ガンバの守備陣が複数の脅威を同時に管理できるかどうかが、試合の行方を決める。
アウェイのリヤドで、ガンバに勝機はあるか
決勝の会場はアル・ナスルのホームスタジアム、アル・アウワル・パークだ 。ガンバ大阪にとっては完全なアウェイ。気候、芝のコンディション、スタンドの雰囲気、あらゆる条件が相手に有利に働く。
しかしガンバ大阪はここまで、グループリーグ6戦全勝から準々決勝・準決勝も突破してきた実績がある 。準々決勝ではラーチャブリーFCをホームで1-1、アウェイで2-1と下し、延長を含む試合でもしっかり結果を出している 。現在のメンバーには東口順昭、半田陸、三浦弦太、グレイソン、ウェルトンといった選手が顔を揃えており 、組織としての完成度は着実に積み上げてきた。2008年の横浜で世界最強に3点を返したDNAは、今のガンバにも流れている。
歴史が韻を踏む夜
2008年12月、横浜の夜にロナウドがガンバのゴールネットを揺らしたとき、彼はその後さらにチャンピオンズリーグを制し、リーグタイトルを重ね、スポーツ史上最多得点者となった。そして今、41歳でサウジアラビアのクラブのエースとして、ガンバ大阪と再び向き合う。
あの夜に3点を返した遠藤保仁も、山崎雅人もいない。しかしガンバ大阪というクラブは、2026年のACL2決勝の舞台に立っている。18年前に「世界最強」に挑んだ記憶を持つクラブが、今度はロナウドを迎え撃つ立場でリヤドに乗り込む。
歴史は繰り返さない。しかし、韻を踏む。2008年の横浜、2026年のリヤド。ガンバ大阪はもう一度、ロナウドの前に立つ。

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