トッテナムのフランク監督がファンへ団結訴え|ホーム戦わずか3勝の危機的状況、「真のファン」発言で炎上していた

イングランド

プレミアリーグの名門トッテナムで、監督と選手が「真のファン」という言葉を使ったことが大きな論争を呼んでいる。ホームでの成績不振に苦しむチームと、ブーイングを浴びせるサポーターの間に生まれた溝は、果たして修復できるのだろうか。

フラムに屈辱的な敗北

トッテナムは11月29日、ホームのトッテナム・ホットスパー・スタジアムでフラムに1-2で敗れた。この試合で衝撃的だったのは、開始わずか6分で2点を奪われたことだ。3分にケニー・テテのデフレクション(相手に当たって軌道が変わること)シュートで先制され、6分にはGK(ゴールキーパー)グリエルモ・ヴィカリオの致命的なミスからハリー・ウィルソンに追加点を許した。

ヴィカリオは自陣ゴールから約25ヤード(約23メートル)も飛び出してクリアミスを犯し、ウィルソンにタッチライン(サイドライン)付近から無人のゴールへ見事なシュートを決められてしまった。このミスに対し、ホームのサポーターは試合中にヴィカリオへブーイングを浴びせた。後半にモハメド・クドゥスがボレーシュート(ノーバウンドでのシュート)で1点を返したものの、追いつくことはできなかった。

史上最悪レベルのホーム成績

インディペンデント紙によると、トッテナムのホームでのプレミアリーグ最後の勝利は、今シーズン開幕戦のバーンリー戦まで遡る。つまり8月24日以降、ホームで一度も勝っていないのだ。さらに深刻なのは、直近21試合のホームゲームでわずか3勝しか挙げていないという事実である。

ESPN の報道では、今シーズンここまでホームで7試合を戦い、獲得したポイントはわずか5点。これはプレミアリーグ全20クラブのホーム成績だけを比較した場合、20チーム中19位に相当する惨憺たる数字だ。また、トッテナムは2025年だけでホームでのリーグ戦を10敗しており、これはクラブ史上タイ記録(1994年と2003年も10敗)となっている。

「真のファン」発言が波紋

試合後、トマス・フランク監督は「真のトッテナムファンではない人たち」と発言し、試合中のブーイングを批判した。さらにDF(ディフェンダー、守備の選手)ペドロ・ポロも日曜日にインスタグラムで「真のスパーズファンへ」というメッセージを投稿し、これが炎上の原因となった。

長年スタジアムに通い続けるサポーターたちは、この発言に強く反発した。「私は選手が来る前からファンだったし、彼らが去った後もファンであり続ける」という声がReddit上で上がるなど、ファンの不満は高まっている。

監督が関係修復を訴える

批判を受けたフランク監督は、火曜日のニューカッスル戦を前に記者会見で姿勢を軟化させた。「私たちはファンなしでは何者でもない。どのクラブもファンなしでは成り立たない。トッテナム・ホットスパーは、素晴らしいファンなしでは何もない。お互いが必要なのだ」と述べ、サポーターとの団結を訴えた。

また、「真のスパーズファンをどう定義するのか? 私たちの素晴らしいファンは皆、自分が真のファンだと信じている」と発言を修正し、「反応の仕方は人それぞれだ。それでも、私たちは全員が必要だ」と歩み寄りを見せた。フランク監督は「成功したいなら、ホームを要塞(fortress)にする必要がある。それはファンとチームが一緒になって初めて実現できる」と、ホームでの勝利にはサポーターの後押しが不可欠だと強調している。

難敵ニューカッスルとの対戦

トッテナムは12月3日火曜日、アウェイでニューカッスルと対戦する。セント・ジェームズ・パークはトッテナムにとって鬼門で、直近4試合すべてで敗北している。特に2023年には6-1という屈辱的なスコアで敗れ、当時暫定監督だったクリスティアン・ステリーニが解任される事態にまで発展した。

現在リーグ10位に沈むトッテナムにとって、ホーム不振からの脱却とファンとの関係修復が急務となっている。フランク監督は今年6月にブレントフォードから就任したばかりで、7年間ブレントフォードを率いて2021年にプレミアリーグ昇格を果たした実績を持つ。しかし、前任のアンジェ・ポステコグルー監督が率いた昨シーズンのトッテナムは17位という史上最低順位でシーズンを終えており、フランク監督の手腕が試される状況が続いている。

まとめ

トッテナムが直面しているのは、単なる成績不振だけではない。チームとサポーターの信頼関係という、サッカークラブの根幹に関わる問題だ。フランク監督の「ファンなしでは何もない」という言葉が、本当の意味で実を結ぶかどうかは、これからのパフォーマンス次第だろう。ニューカッスル戦は、監督とファンが再び一つになれるかを占う重要な試金石になるかもしれない。

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