2026/27シーズンのJ1リーグ第3節が行われ、FC町田ゼルビア、柏レイソル、鹿島アントラーズがそろって開幕3連勝を飾った。一方、水戸ホーリーホックはクラブ史上初となる正式なJ1リーグ戦勝利を記録。16歳の三井寺眞も再びゴールを決めるなど、序盤戦ながら多くのトピックが生まれた。
J1第3節全結果 3クラブが勝点9
第3節では以下の10試合が行われた。
柏レイソル 4-2 V・ファーレン長崎
FC東京 2-0 ジェフユナイテッド千葉
鹿島アントラーズ 3-2 アビスパ福岡
ファジアーノ岡山 0-0 東京ヴェルディ
名古屋グランパス 3-1 ガンバ大阪
京都サンガF.C. 1-3 水戸ホーリーホック
セレッソ大阪 1-0 清水エスパルス
サンフレッチェ広島 1-1 川崎フロンターレ
横浜F・マリノス 1-0 ヴィッセル神戸
FC町田ゼルビア 3-1 浦和レッズ
第3節終了時点で町田、柏、鹿島が3戦全勝の勝点9。得失点差によって町田が首位、柏が2位、鹿島が3位となっている。
その後ろには2勝1分で無敗を維持する広島が勝点7で続き、横浜FMとC大阪が勝点6。まだ全38節のうち3試合を終えただけだが、序盤から好スタートを切ったチームと出遅れたチームの差が少しずつ見え始めている。
首位町田は浦和撃破 3試合12得点の破壊力
最も強烈なスタートを切ったのが町田だ。
第3節では浦和に3-1で勝利。中村帆高が先制点を奪い、一度は追いつかれたものの、後半から投入された西村拓真が勝ち越し点を記録。さらにネタ・ラヴィが追加点を奪い、試合を決定づけた。
これで町田は開幕3連勝。3試合で12得点、わずか2失点と、攻守両面でリーグ屈指の数字を残している。
特に注目したいのは、得点源が一人に集中していないことである。
浦和戦でも中村、西村、ネタ・ラヴィと異なるポジションの選手がゴールを記録した。先発だけでなく途中出場の選手が結果を残していることも、黒田剛監督にとって大きい。
開幕3試合という小さなサンプルで「リーグ最強」と結論づける段階ではない。それでも、12得点という数字が町田の攻撃の選択肢の多さを示していることは間違いない。
柏は逆転、鹿島は接戦制す 異なる形の3連勝
町田と同じ勝点9でも、柏と鹿島の勝ち方にはそれぞれ特徴がある。
柏は長崎戦で4-2の勝利を収めた。
一時は1-2と逆転を許したものの、そこから小泉佳穂、瀬川祐輔、弓場堅真らのゴールで試合をひっくり返した。開幕から勝利を重ねているだけでなく、ビハインドになった試合を修正して勝ち切ったという点は大きい。
3試合で9得点4失点。町田ほど圧倒的な数字ではないが、試合展開が悪くなっても立て直せることを示している。
鹿島も福岡との接戦を3-2で制した。
序盤から特に存在感を放っているのがレオ・セアラで、第3節終了時点で4得点。チャヴリッチも3得点を挙げており、前線の決定力が3連勝を大きく支えている。
一方、鹿島は3試合で6失点。町田の2失点、柏の4失点と比べれば守備面には改善の余地もある。
攻撃陣の好調によって勝ち切っている間に守備をどこまで整えられるか。長いシーズンを考えれば、その部分が今後のポイントになりそうだ。
広島は初ドローも無敗 首位争いに残る
開幕2連勝だった広島は川崎Fと1-1で引き分け、初めて勝点を落とした。
それでも3試合を終えて2勝1分、8得点2失点。勝点7で4位につけており、首位町田との差はわずか2ポイントである。
3連勝した町田、柏、鹿島に視線が集まりやすいが、攻守のバランスという意味では広島も非常に安定したスタートを切っている。
逆に川崎Fは3試合連続の引き分けとなった。
無敗ではあるものの勝利もないという状況で、勝点を一つずつ積み上げるだけでは上位との差が広がっていく。試合を勝ち切るための最後の一押しが今後の課題となる。
水戸が歴史的J1初勝利 京都に3得点
第3節で大きな意味を持ったのが、水戸の勝利である。
敵地で京都と対戦した水戸は3-1で勝利。真瀬拓海、木本恭生、加藤千尋がゴールを決め、クラブにとって歴史的な勝点3を手にした。
水戸は過去の百年構想リーグでもJ1クラブを相手に勝利しているが、同大会は正式なJ1リーグ戦とは別の扱いとなる。そのため今回の京都戦が、公式記録上のJ1リーグ初勝利となった。
昇格クラブの中でも、水戸は第3節終了時点で勝点4を獲得して7位につける好スタートを見せている。
一方、長崎は勝点3で16位、千葉は勝点0で最下位。昇格3チームの序盤戦には早くも差が生まれた。
特に水戸は3試合で5得点を記録しており、昇格直後から守るだけではなく、自分たちからゴールを奪えている点が興味深い。
16歳三井寺眞がまた決めた 横浜FMは2連勝
横浜FMでは16歳の三井寺眞が再び大きな仕事をした。
神戸戦の開始早々、天野純からのボールに反応すると左足で鮮やかに仕留め、決勝ゴールを記録。横浜FMはその1点を最後まで守り、1-0で勝利した。
三井寺はこれで開幕3試合2得点。
16歳という年齢だけでも注目を集める存在だが、単に若い選手が起用されているという段階ではなく、すでに勝点に直結するゴールを決めている点が大きい。
横浜FMとしても開幕戦を落とした後、2試合連続で1-0の勝利。攻撃面では三井寺という新たな存在が台頭し、守備ではリードを守り切る試合運びを見せている。
派手な大量得点とは異なるが、接戦をものにできるようになっていることはシーズンを戦う上で重要な変化である。
名古屋とFC東京が初勝利 C大阪も上位へ
ここまで勝利がなかったチームにも動きがあった。
名古屋はG大阪を3-1で破り、今季初白星。FC東京も千葉に2-0で勝ち、同じくシーズン初勝利を挙げた。
開幕直後は一つの勝敗で順位が大きく変動する。スタートで出遅れたチームにとって、第3節で勝点3を獲得できた意味は小さくない。
C大阪も清水を1-0で下し、勝点を6まで伸ばした。決勝点を挙げたのはチアゴ・アンドラーデである。
岡山と東京Vは0-0。どちらも勝点1を積み上げたが、上位勢が連勝しているだけに、こうした引き分けを今後どれだけ勝利へ変えられるかが順位を左右することになる。
浦和は3試合11失点 千葉はまだ無得点
開幕3連勝のチームがある一方で、深刻なスタートとなったのが浦和と千葉だ。
浦和は町田に1-3で敗れ、開幕3連敗。2002年以来となる厳しいスタートとなった。
問題は単なる3敗ではない。
3試合で5得点している一方、失点は11。攻撃でゴールを奪えていないわけではなく、それ以上に失点している状態である。
町田戦でも一度は同点に追いつきながら、その後に2失点。試合の流れを引き寄せた時間帯で守り切れないという課題が表れた。
千葉も開幕3連敗だが、こちらは性質が異なる。
3試合で0得点9失点。FC東京戦も0-2で敗れ、いまだ今季初ゴールを奪えていない。
同じ勝点0でも、浦和は守備、千葉は攻守両面、とりわけ得点部分に大きな問題を抱えている。
まだ3試合だけに順位そのものを過度に意識する必要はないが、序盤で修正できなければ精神的な重圧も大きくなっていく。
まだ第3節、それでも序盤の特徴は見えてきた
新たな秋春制でスタートした2026/27シーズンのJ1は、まだ全38節中3節を終えた段階である。
現時点の順位だけで優勝争いや残留争いを判断することはできない。
それでも、町田の爆発的な得点力、柏の逆転力、鹿島の前線の決定力、広島の安定感と、上位勢にはそれぞれ異なる強みが見えてきた。
同時に、水戸のJ1初勝利や三井寺という16歳の台頭など、今季を象徴する可能性を持つ新しいストーリーも生まれている。
その一方で、浦和は11失点、千葉は無得点のまま3連敗。開幕直後とはいえ、早急な修正を求められるチームもある。
3試合で生まれた傾向が本物なのか、それとも序盤特有の波なのか。第4節以降は、開幕ダッシュを決めた3クラブを追うチームが現れるのか、そして出遅れたクラブがどこまで巻き返せるのかが大きな焦点となる。

