フライブルク5-1快勝 鈴木唯人に現地高評価、後藤啓介も出場

ドイツ

SCフライブルクがDFBポカール1回戦を5-1の快勝で突破した。日本代表MF鈴木唯人はトップ下で先発し、決定機を作るなど攻撃を活性化。現地公式実況からも高い評価を受けた。FW後藤啓介も終盤から出場している。一方、今夏加入した山本理仁はメンバー外となった。

フライブルクが5得点、DFBポカール2回戦へ

2026年8月23日に行われたDFBポカール1回戦で、フライブルクは敵地でフォルトゥナ・デュッセルドルフと対戦し、5-1で勝利した。

試合は18分に動く。左サイドからパトリック・オスターヘッジがペナルティーエリア深くまで進入し、中央へ送ったボールをルーカス・ヘーラーが押し込んで先制。格下のデュッセルドルフを相手に主導権を握ったフライブルクだったが、前半は追加点を奪えず1-0で折り返した。

それでも後半、選手交代が流れを大きく変えた。69分に投入されたイゴール・マタノヴィッチが71分に2点目を奪うと、74分にはルーカス・キュブラーが3点目。76分にファビアン・シュロイゼナーに1点を返されたものの、80分にはジョルディ・マケンゴ、後半アディショナルタイムには再びマタノヴィッチが決め、最終的には5得点の大勝となった。

3日前にはUEFAカンファレンスリーグのプレーオフ第1戦でマザーウェルに3-1で勝利しており、フライブルクは2026-27シーズンの公式戦を2連勝でスタートしている。

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鈴木唯人はトップ下で先発、GKとの1対1も

日本人選手で最も存在感を示したのが鈴木唯人である。

ユリアン・シュスター監督はマザーウェル戦から先発5人を変更したが、鈴木は引き続きスターティングメンバーに名を連ねた。4-2-3-1のトップ下に入り、ヴィンチェンツォ・グリフォらとともに攻撃を組み立てた。

最大の見せ場は29分だった。

左サイドでニクラス・ベステがボールを奪ったところから攻撃が始まり、マクシミリアン・エッゲシュタインが相手守備陣の間へ絶妙なスルーパスを送る。そこへ走り込んだ鈴木が完全に抜け出し、GKルイス・ロードとの1対1を迎えた。

鈴木は低いシュートを狙ったが、ロードが身体を広げてセーブ。惜しくも公式戦初得点とはならなかった。

ただし、この場面だけが鈴木の仕事ではない。後半にもエッゲシュタインとの連係から攻撃を前進させ、マティアス・ギンターのシュートチャンスにつながる形を作るなど、中央でボールを受けながらフライブルクの攻撃を動かしていた。

69分にマタノヴィッチと交代するまで、得点やアシストという数字こそ残らなかったものの、攻撃の中心に関わり続けた試合だった。

現地公式が鈴木を「最も目立つ選手の一人」と評価

数字以上に鈴木のパフォーマンスを物語るのが、ドイツ国内での評価だ。

ブンデスリーガ公式のライブテキストは後半、「Aktivposten Suzuki」と鈴木を個別に取り上げ、「日本人選手はピッチ上で最も目立つ選手の一人」と評価した。

「Aktivposten」は直訳しにくいドイツ語だが、試合を活性化させている存在、積極的に流れへ関与している選手といったニュアンスで使われる。得点者ではない鈴木が試合中に独立して取り上げられたことは、それだけ攻撃面での存在感が大きかったことを示している。

特に注目したいのは、フライブルクが過密日程の中でローテーションを行ったにもかかわらず、鈴木が先発に残ったことだ。

マザーウェル戦からキュブラー、フィリップ・リーンハルト、オスターヘッジ、グリフォ、ヘーラーが新たに先発した一方、鈴木はトップ下で継続起用された。シーズン序盤の2試合だけで序列を断定することはできないが、少なくともシュスター監督の現在のプランにしっかり入っていることは読み取れる。

後藤啓介も終盤から出場、3日前には加入初ゴール

もう一人、注目したいのが21歳のFW後藤啓介だ。

後藤は86分、先制点を決めたヘーラーとの交代でピッチに入った。試合はすでにフライブルクが優位に進めており、出場時間も短かったため、この日は得点やアシストを記録していない。

それでも、後藤にとっては意味のある出場である。

3日前に行われたマザーウェルとのカンファレンスリーグ・プレーオフ第1戦では、終盤から出場すると後半アディショナルタイム6分、グリフォのCKに頭で合わせて3-1とするゴールを記録した。

これがフライブルク加入後の公式戦初得点だった。

アンデルレヒトから加わったばかりの若いFWが、シーズン最初の公式戦からゴールを決め、その3日後のカップ戦でも交代カードとして起用されたことは重要である。

フライブルクにはヘーラーに加え、今回途中出場から2得点を記録したマタノヴィッチもいる。センターフォワードの競争は簡単ではない。それでも後藤は、単に将来を期待される若手としてではなく、すでにトップチームの公式戦で使える選択肢として扱われ始めている。

山本理仁は2試合続けてメンバー外

一方、今夏シント=トロイデンから加入した山本理仁はデュッセルドルフ戦でベンチ入りしなかった。

山本はマザーウェル戦でも登録メンバーに入っておらず、フライブルクが今季ここまで戦った公式戦2試合はいずれもメンバー外となっている。

ただし、現時点でクラブから欠場理由について明確な説明は確認できない。そのため、負傷なのかコンディション調整なのか、あるいは単純なメンバー選考なのかを断定することはできない。

シント=トロイデンで経験を積んできた山本は、今夏のプレシーズン開始時からフライブルクに合流している。中盤はエッゲシュタイン、ヤニック・エンゲルハルト、オスターヘッジら競争相手も多いだけに、まず公式戦の登録メンバーへ入れるかが序盤戦のポイントになりそうだ。

日独にルーツを持つバックハウスもフル出場

さらに日本とのつながりという点では、GKミオ・バックハウスも外せない。

ドイツと日本にルーツを持つバックハウスはデュッセルドルフ戦に先発。前半は相手にほとんど決定機を与えず、試合を通して1失点に抑えた。

バックハウスは幼少期に日本で生活し、川崎フロンターレの育成組織に所属した経験を持つ。フライブルク公式も「German-Japanese」と紹介しており、日本語を話せることから、今季加入した日本人選手たちにとってピッチ外でも心強い存在になり得る。

ただし、バックハウスを日本代表選手と同列に扱うべきではない。ドイツの年代別代表歴を持つGKであり、「日独にルーツを持つ選手」として整理するのが適切である。

鈴木、後藤、山本にバックハウスまで含めれば、今季のフライブルクはこれまで以上に日本との接点が多いチームになった。

鈴木は先発争いで一歩前へ、後藤にもチャンス

DFBポカール初戦での日本勢を整理すると、最も評価を上げたのは鈴木と言えるだろう。

得点やアシストこそなかったが、トップ下で継続して先発し、決定的な1対1を作った。さらに現地公式から「最も目立つ選手の一人」と評価されたことを考えれば、内容面では十分にポジティブな試合だった。

後藤も直前のマザーウェル戦で公式戦初ゴールを決め、今回も終盤から出場した。マタノヴィッチが2得点を奪ったことでFW争いはさらに激しくなったが、欧州カップ戦や国内カップ戦を含めて試合数が増えるフライブルクでは、後藤にも継続してチャンスが回ってくる可能性がある。

フライブルクは8月27日にマザーウェルとのカンファレンスリーグ・プレーオフ第2戦を戦い、その3日後の30日にはブンデスリーガ開幕戦でブレーメンと対戦する予定だ。シュスター監督はこの時期について「10日間で4試合」と説明しており、選手層を使い分ける必要がある。

ポカールでは鈴木が先発として存在感を示し、後藤も出場機会を確保した。一方で山本はまだ公式戦のメンバー入りを果たしていない。日本人選手それぞれの立場に違いが見え始めた中、ブンデスリーガ開幕後に誰がポジションをつかむのか。今季のフライブルクは、日本のサッカーファンにとって例年以上に追いかける価値のあるチームになりそうだ。

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