16歳三井寺眞がまた得点、神戸撃破の決勝ボレーで横浜FM勝利

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横浜F・マリノスの16歳、三井寺眞がまた結果を残した。ヴィッセル神戸戦で鮮烈な左足ボレーを突き刺し、1-0の勝利を決定づける一撃。J1デビューからわずか3試合で2得点となり、「期待の若手」という枠を超えて、早くもトップチームの戦力になりつつある。

三井寺眞が神戸戦で決勝ボレー

2026年8月22日、横浜F・マリノスは日産スタジアムでヴィッセル神戸と対戦し、1-0で勝利した。試合を決めたのは、開幕から3試合連続で先発した16歳の三井寺だった。

得点は前半9分。横浜FMが右サイドから攻撃を進め、天野純がゴール前へボールを送る。神戸守備陣が触ったことで高く浮いたボールに対し、左サイドからペナルティーエリア内へ入っていた三井寺が反応。難しい体勢になりながら左足を振り抜き、ダイレクトボレーをゴール右へ突き刺した。

横浜FMはその後、神戸の反撃を受けながらもリードを守り切った。三井寺の一撃がそのまま決勝点となり、チームは清水エスパルス戦に続く1-0勝利。2試合連続の完封で今季初の連勝を飾った。

神戸戦で三井寺が放ったシュートは1本。その1本を得点に変えた。72分までプレーし、走行距離は6.554キロを記録している。派手なゴールだけではなく、左サイドで攻守に動き続けた中で勝負を決めたことにも価値がある。

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開幕3試合で2得点、16歳とは思えないスタート

三井寺の名前が一気に全国へ広がったのは、8月7日の鹿島アントラーズとの開幕戦だった。

16歳4カ月5日で先発し、開始早々に近藤友喜の折り返しへ走り込んで左足で先制点。J1では森本貴幸が記録した15歳11カ月28日に次ぐ、歴代2番目の年少得点記録となった。開幕節での得点としては史上最年少であり、J1デビュー戦での最年少得点記録も更新した。

試合は横浜FMが3-4で逆転負けを喫したものの、三井寺は得点だけでなくチームの3得点すべてに関与。衝撃的なJ1デビューとなった。

続く清水戦でも先発し、今度は90分間フル出場。得点こそなかったが、横浜FMは1-0で勝利した。そして第3節の神戸戦でもスタメンに入り、再びゴールを奪った。

これで開幕から3試合連続先発、3試合2得点である。途中出場で短い時間だけ経験を積ませている16歳ではない。すでにコリカ監督は三井寺を先発メンバーの一人として扱っている。

前節で外したボレーを、次の試合で決めた

神戸戦のゴールをさらに興味深くしているのが、前節の清水戦である。

三井寺は清水戦の前半、セットプレーのこぼれ球に反応してペナルティーエリア手前からボレーシュートを放った。しかし、ボールはゴール右へ外れた。本人もその場面を決め切れなかったことを課題として受け止めていたという。

そして、そのわずか1週間後。再び浮き球が自分のところへやってきた神戸戦では、難しい体勢から左足で正確に合わせた。

本人は実際にはボレーを得意としているわけではないと明かしている。それでも、前節の決定機を逃した経験を次の試合で得点につなげた。16歳という年齢を考えれば、この修正の速さは注目に値する。

三井寺自身は神戸戦後も浮かれていない。「まだ3試合」という認識を示し、さらにチームへ貢献するために成長したいと語っている。開幕直後の数字だけで満足していないことも、現在の好スタートを支えている要素の一つだろう。

2得点に共通する「左から入る」ゴールへの感覚

三井寺の2ゴールを見ると、共通点も浮かび上がる。

鹿島戦では右サイドを近藤が突破した際、左サイドにいた三井寺が中央へ入り込み、折り返しを左足で仕留めた。神戸戦でも横浜FMが右側から攻撃を進める中、三井寺は左サイドに張ったままではなく、ゴール前までポジションを移している。

そこで天野のボールが相手に当たり、予想とは少し違う位置へ落ちてきた。それでも落下地点を素早く読み、ボレーにつなげた。

若いウインガーというと、スピードを生かしたドリブルや1対1の突破が注目されやすい。三井寺もスピードとパワー、攻撃局面で違いを生み出す感性をクラブから高く評価されている選手である。

しかし、ここまでのJ1で生まれた2ゴールはいずれも、ボールを持って長い距離を突破した得点ではない。

逆サイドで攻撃が進んだ時にゴール前へ入る。相手DFの視野から外れる。こぼれ球やクロスが来る場所を予測する。そして最後に左足で仕留める。

こうしたボールを持っていない時間の動きがすでに得点へ直結していることは、三井寺を見る上で重要なポイントである。

コリカ監督が16歳を使い続ける理由

三井寺の評価をゴールだけで判断するのも適切ではない。

若い攻撃的選手がトップカテゴリーで継続して出場する際、大きな壁になりやすいのが守備である。攻撃では違いを作れても、守備時のポジショニングやプレス強度が不足すれば、監督は90分間を任せにくい。

三井寺自身によれば、コリカ監督から練習中に守備についてかなり要求されているという。神戸戦でもボールを失った後の守備やブロック形成に参加し、攻撃だけを担当する特別扱いではなかった。

その適応を助けているのが周囲の経験豊富な選手たちである。三井寺は後方に入る角田涼太朗やボランチから声を掛けてもらうことで、迷わずプレスへ行けていると説明している。また、キャプテンの喜田拓也からも試合後に声を掛けられ、練習では先輩たちから厳しく要求されているという。

16歳の個人能力だけが突然トップレベルで開花しているわけではない。横浜FMのチーム内で要求を受け、それに適応しながら出場時間を増やしているのである。

コリカ監督も三井寺について、週を追うごとに成長しているとの趣旨で評価している。開幕から3試合連続先発という事実こそ、監督からの信頼を最も分かりやすく示している。

敵将スキッベ監督も認めた一撃

神戸戦のゴールは対戦相手から見ても強烈だった。

神戸のミヒャエル・スキッベ監督は試合後、三井寺のゴールについて「美しいゴールだった」と称賛した。神戸にとっては前半の早い時間帯に許した失点が最後まで重くのしかかり、そのまま敗戦につながった。

神戸は過密日程もあり、大迫勇也や武藤嘉紀らを含めて先発を6人変更していた。それでもJ1で豊富な経験を持つ選手たちを相手に、16歳が試合を決める仕事をした意味は小さくない。

鹿島戦では王者を相手にJ1初得点。神戸戦でも決勝点。まだサンプルは3試合だが、大きな相手や注目度の高い舞台で物おじせずプレーできていることは、三井寺の大きな特徴になり始めている。

森保監督も注目、それでもA代表論はまだ早い

当然、日本代表を率いる森保一監督の視界にも入っている。

森保監督は三井寺がJ1デビューを果たした鹿島戦を現地で視察していた。さらに神戸戦で再び得点したことを報道陣から伝えられると、その活躍を評価し、恐れずに前へ進んでほしいという趣旨の期待を示している。

三井寺は2026年にU-17日本代表にも選ばれており、年代別代表ではすでに評価されてきた選手である。4月2日に16歳の誕生日を迎えた日に横浜FMとプロ契約を結び、16歳0日での契約はクラブ史上最年少だった。

ただし、ここからすぐにA代表入りを語るのは早い。

三井寺本人が口にした通り、まだJ1では3試合しかプレーしていない。今後は相手クラブによる分析も進み、三井寺の特徴を消す守備も増えるだろう。コンディション管理や長いシーズンを戦う身体づくりなど、16歳ならではの課題も存在する。

それでも、森保監督が実際にプレーを確認し、その後の活躍にも反応していることは事実である。年代別代表の有望株という段階から、J1で結果を出す選手へと立場が変わり始めている。

「期待の16歳」ではなく横浜FMの戦力へ

三井寺の神戸戦で最も重要なのは、「16歳がスーパーゴールを決めた」という話題性だけではない。

開幕戦でゴールを決め、2戦目ではフル出場し、3戦目で再び決勝点を奪った。しかも守備への要求を受けながら、3試合連続でスタメンに入っている。

ここまでくれば、単に将来を期待される育成枠とは言いにくい。

三井寺自身は、見ている人を楽しませるプレーを続けながら、横浜FMで優勝を目指したいという考えを示している。

次に問われるのは継続性である。得点が止まった試合でもチームに違いを生み出せるか。相手に研究された後でも局面を打開できるか。守備を含めて90分間の強度を維持できるか。

鹿島戦の衝撃だけなら「鮮烈なデビュー」で終わったかもしれない。

しかし、三井寺眞は3試合目でまた得点した。

16歳の新星は今、横浜F・マリノスの未来ではなく、現在の勝敗を左右する選手になり始めている。

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