日本代表 佐野海舟リヴァプール移籍か ビッグクラブが争奪戦

イングランド

日本代表MF佐野海舟(25、マインツ)のプレミアリーグ移籍が現実味を帯びてきた。2026FIFAワールドカップ北中米大会でブラジル代表相手にゴールを決める活躍を見せた佐野には、リヴァプールをはじめとする欧州ビッグクラブが熱視線を送っており、今夏の移籍市場における最大の注目案件の一つとなっている。

ブラジル戦の一撃が転機に

佐野はW杯ラウンド32のブラジル戦で先制ゴールを記録し、チームは1―2で逆転負けを喫したものの、佐野個人の評価は一気に跳ね上がった。もともと欧州クラブからの関心はW杯前から高まっており、ドイツの移籍情報サイト「トランスファーマーケット」による市場価値は日本人選手最高額の約74億円に達していた。W杯でのパフォーマンスがこの評価にさらに拍を加えた格好だ。

佐野は2024年夏に鹿島アントラーズから移籍金250万ユーロ(約4億円)でマインツへ加入し、わずか1年目から主力ボランチに定着。ブンデスリーガでは走行距離ランキング1位を記録するなど、運動量と対人守備の強さで存在感を発揮してきた選手だ。

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リヴァプールが争奪戦をリード

英メディア『チームトーク』は7月7日、リヴァプールが佐野の獲得競争でマンチェスター・ユナイテッドをリードしていると報じた。さらに英『リヴァプールFCプラス』は「佐野のリヴァプール移籍はほぼ完了に近づいている」と伝え、個人条件についてはすでに合意に達しており、選手本人もリヴァプール移籍を強く望んでいるとリポートしている。ただし年俸額や契約年数など合意内容の詳細には触れておらず、クラブ間の移籍金交渉が完全にまとまったわけではない点は留意が必要だ。

リヴァプールは中盤の補強を優先課題としており、ライアン・フラーフェンベルフとの実戦競争を促す存在、あるいはカーティス・ジョーンズの出場機会を確保する狙いがあるとされる。守備的MFとしての質を求める同クラブにとって、佐野の対人守備力とボール奪取能力は魅力的に映っているようだ。

マインツが要求する移籍金は111億円規模

マインツ側は佐野の売却に際し、6000万ユーロ(約110〜111億円)という高額の移籍金を要求している。この金額は佐野が加入した際の移籍金250万ユーロの約24倍に相当し、わずか2年での市場価値急騰を物語る数字だ。ドイツ紙『ビルト』は、スポーツディレクターのクリスティアン・ハイデル氏が6000万〜7000万ユーロ(約112億〜130億円)を想定していると報じており、マインツ史上最高額の売却案件になる可能性が高い。

マインツの現スポーツディレクターであるニコ・ブンゲルト氏は「もしどこかのクラブがオファーを持ってくれば、検討はする。ただ、我々の見立てで、それが選手の市場価値に対して十分な金額でないと判断した場合、海舟がもっと長く我々のもとに留まる可能性もある。今日の時点では、すべてがまだオープンな状態だ」と述べており、安易な放出には応じない強気の姿勢を示している。佐野とマインツの契約は2028年夏まで残っており、交渉においてクラブ側が強い立場にあることも背景にある。

アーセナル、ドルトムントも参戦する4クラブ争奪戦

佐野を巡る争奪戦にはリヴァプールだけでなく、DF冨安健洋の古巣であるアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、そして国内のボルシア・ドルトムントも名前が挙がっている。『FOOTBALL TALK』によれば、リヴァプールの中盤補強候補にはアダム・ウォートンやエドゥアルド・カマヴィンガ、アレックス・スコットも含まれており、佐野はあくまで複数の選択肢の一つという位置づけだ。この点は英『チームトーク』が指摘する「最優先の獲得候補ではない」という見方とも整合する。各クラブの狙いは異なり、マンチェスター・ユナイテッドは中盤のフィジカル強化、アーセナルは戦術的な適合性を重視しているとされ、単純な争奪戦というより各クラブの補強計画の中での比較検討が進んでいる段階と見るべきだろう。

日本人選手への評価急上昇という潮流

今回の移籍報道が興味深いのは、リヴァプールが佐野と同時に久保建英(レアル・ソシエダ)にも関心を寄せていると報じられている点だ。移籍情報サイト「トランスファーマーケット」による市場価値では久保が3000万ユーロ(約56億円)でトップ、佐野は三笘薫(ブライトン)と並ぶ2500万ユーロ(約47億円)で日本人2位タイに位置しており、日本人選手全体の評価が国際的に急上昇している流れの中で今回の一件を捉えることができる。

もし佐野のリヴァプール移籍が実現すれば、同クラブには既にMF遠藤航が所属しており、日本人MFが2人体制となる可能性がある。プレミアリーグでの日本人選手の存在感がさらに増すことになり、日本サッカー界にとっても意義の大きい移籍となりそうだ。

今後の展望

現時点で公式発表や正式契約締結の報道はなく、あくまで「個人条件で合意に近づいている」という報道段階にとどまる。マインツが要求する111億円規模の移籍金をリヴァプールが受け入れるかどうか、あるいはマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルが対抗してくるかどうかが今後の焦点となる。夏の移籍市場が本格化するこれからの数週間、佐野海舟の去就は日本サッカー界のみならず、プレミアリーグファンの間でも大きな注目を集め続けることになるだろう。

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