エムバペまたゴールでメッシと並ぶ7得点、W杯得点王争い激化 ハーランド ケインが続く

ナショナルチーム

キリアン・エムバペが7月4日(日本時間5日)に行われたワールドカップ北中米大会ラウンド16のパラグアイ戦でPKを決め、今大会7得点としてリオネル・メッシ(アルゼンチン)と並んだ。フランス代表FWの一撃で、大会も終盤に差し掛かる中、得点王争いはますます目が離せない展開になってきた。今大会は複数の世界的ストライカーが同時にハイペースで得点を重ねており、歴代の大会と比べても稀に見るレベルの争いとなっている。

パラグアイの堅守を破ったPK弾

フランスはFIFAランキング41位のパラグアイを相手に、事前の下馬評を覆す苦戦を強いられた。パラグアイは組織的な守備でフランスの攻撃陣を封じ込め、前半は両チームとも決定機を作れないまま無得点で終了する。強豪相手にも臆さず球際で激しく当たるパラグアイの守備は、大会を通じて見せてきた堅守の集大成と言える内容だった。

試合が動いたのは後半25分だった。途中出場の選手がペナルティエリア内で倒され、主審がVARの確認を経てPKの判定を下す。このピンチをものにしたのがエムバペで、キーパーの逆を突く冷静なキックで決勝点を叩き込んだ。試合終盤には両チームの間で乱闘寸前の緊迫した場面もあったと伝えられており、それだけ両者が意地をぶつけ合う激しい一戦だったことがうかがえる。

試合後、エムバペは「どんな試合になるか分かっていた。唯一の正解は勝つことだった」と、徹底マークを受けながらも結果を出したことへの手応えを語っている。相手の当たりが厳しくなることを織り込み済みで臨み、それでも決定的な仕事をやり遂げた点に、エースとしての矜持がにじむコメントだった。この勝利でフランスは4大会連続のベスト8進出を決め、準々決勝ではモロッコと対戦する。日程は7月9日(日本時間10日)の予定であり、両国は2022年カタール大会の準決勝でも顔を合わせた因縁の相手同士だ。

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現時点の得点ランキング

7月5日時点の得点ランキングは、メッシとエムバペが7得点で並び、その後方をハーランドとケインが5得点で追う展開となっている。上位陣の顔ぶれを見ると、いずれも所属クラブで得点王争いの常連となっている選手たちであり、今大会がいかにハイレベルな得点合戦になっているかが分かる。

順位選手所属国得点アシストプレー時間
1リオネル・メッシアルゼンチン70320分
1キリアン・エムバペフランス72350分超
3アーリング・ハーランドノルウェー50270分
3ハリー・ケインイングランド50354分
5ウスマン・デンベレフランス42288分

得点ランキングの順位は、まず総得点数で比較し、同数の場合はFIFAテクニカルスタディグループが認定するアシスト数、それでも並んだ場合はプレー時間(短い方が上位)で決定される仕組みだ。この方式に照らすと、得点数で並んだメッシとエムバペの間では、2アシストを記録しているエムバペが現時点でメッシよりも有利な立場にある。単純なゴール数だけでなく、チームメイトを活かすプレーメイク能力も評価対象になる点は、ライトな読者には意外と知られていないルールかもしれない。

エムバペの歴史的な通算記録

今大会のPK弾により、エムバペはW杯通算19得点に到達し、メッシが保持する歴代最多記録の20得点にわずか1差まで迫った。仮に準々決勝以降も得点を重ねれば、通算得点ランキングの首位に立つ可能性すら出てくる状況である。さらにエムバペはノックアウトステージ(決勝トーナメント)通算での得点数でも歴代記録を更新しており、大会を追うごとにビッグマッチでの決定力を証明し続けている。グループステージでは実力を出し切れない選手も多い中、エムバペはノックアウトステージという最も重圧のかかる舞台でこそ真価を発揮するタイプの選手だと言える。

エムバペは2022年カタール大会でも8得点を挙げて得点王に輝いており、今大会でも受賞すれば大会連続での得点王獲得という快挙が視野に入る。フランス代表のエースとして背負ってきたプレッシャーは相当なものだが、それをはねのけての活躍は、今大会屈指のストーリーの一つとして語り継がれることになりそうだ。

衰えぬメッシの得点感覚

一方のメッシは39歳という年齢を感じさせない活躍を見せている。グループステージ第2戦のオーストリア戦では2得点を挙げ、W杯自身初かつ史上最年長でのハットトリックを記録するなど、大会を通じて衰えぬ得点感覚を発揮してきた。この年齢でトップレベルの舞台でハットトリックを達成すること自体が異例であり、その身体能力とゲームを読む力の高さを改めて示す結果となった。

海外メディアも「信じ難いことに、今なお全盛期のまま」と評しており、単なる衰え知らずという表現を超えて、現役最高峰の選手としての評価がむしろ高まっている状況がうかがえる。世代を超えたメッシとエムバペのライバル構図自体が今大会最大の見どころの一つとなっており、両者がともに決勝まで勝ち進めば、大会最終盤まで得点王争いが決着しないという、ファンにとってはこの上なく贅沢な展開も十分に考えられる。

ハーランド、ケインら追走組の動向

5得点で並ぶハーランドとケインも、それぞれラウンド16でブラジル戦、メキシコ戦を控えており、得点王争いに絡む可能性を残している。この2人がトップ2人の背中をどこまで追い詰められるかも、今後の大きな注目ポイントとなる。

ハーランドはグループステージで2試合連続の2得点を記録するなど爆発力を見せる一方、ケインはコンゴ民主共和国戦での2発を含め、着実に得点を重ねてきたタイプだ。両者の得点スタイルには明確な違いがある。ハーランドは圧倒的なフィジカルとスピードを活かしたゴール前での一瞬の反応が持ち味であるのに対し、ケインは相手の隙を見極めた冷静な決定力とポジショニングの巧みさで得点を積み重ねてきた印象が強い。両者とも所属クラブでの高い得点力(ハーランドは今シーズン27得点、ケインは36得点)を大会でも発揮しており、決勝トーナメントを勝ち進むほど得点機会も増えていくため、まだまだ得点王争いから目を離せない存在だ。

今後の得点王争いの予想

準々決勝以降、フランスとアルゼンチンがともに勝ち進めばメッシとエムバペの直接的な得点数争いは決勝まで続く可能性がある。仮に両者が同じ得点数で大会を終えた場合、前述のタイブレークルールによりアシスト数で上回るエムバペが得点王に選ばれる公算が大きい。ただし、これはあくまで現時点でのデータに基づく分析であり、残り試合での怪我や出場機会、PK獲得の有無などによって状況は変わり得る点には留意が必要である。

また、両者ともチームの勝ち上がりが前提条件となる点も見逃せない。得点王のタイトルは個人の調子だけでなく、所属チーム自体がどこまで勝ち進めるかに大きく左右される。準々決勝、準決勝、決勝と勝ち進むほど得点機会は増える一方、対戦相手の守備レベルも上がっていくため、一筋縄ではいかない戦いになるはずだ。仮にどちらかのチームが早期に敗退すれば、その時点で得点数が伸び悩む可能性もあり、逆転劇が起きる余地も十分に残されている。

日本代表選手の得点状況

日本代表勢では、上田綺世が2得点1アシストを記録し得点ランキング上位に食い込んでいるほか、鎌田大地が2得点、中村敬斗・伊東純也・前田大然・佐野海舟がそれぞれ1得点を挙げている。世界のトップストライカーたちと比較すると得点数には依然として差があるが、複数の選手が得点に絡んでいる点は今大会の日本代表の攻撃力の高さを示していると言えるだろう。特定のエースに頼るのではなく、複数の選手が得点源になり得るチーム構成は、今後の日本サッカーの発展を占ううえでも注目すべきポイントだ。

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