メッシまた得点、アルゼンチンが延長でカーボベルデに勝利 R16進出

ナショナルチーム

FIFAワールドカップ2026・決勝トーナメント1回戦、アルゼンチン代表対カーボベルデ代表が現地時間3日(日本時間4日)に行われ、前回優勝の王者アルゼンチンが3-2で辛くも勝利し、ベスト16進出を決めた。この試合でもリオネル・メッシが得点を挙げ、自身のW杯通算得点記録をさらに更新したことが大きな話題となっている。初出場ながら決勝トーナメントに勝ち上がっていたカーボベルデが土壇場まで王者を苦しめる大接戦となり、120分間の激闘は今大会屈指の名勝負として評価されている。

2度追いつかれた王者、延長の末に辛勝

試合は前半29分、アルゼンチンが先手を取る形で動いた。後方からの縦パスをメッシが完璧なトラップで収め、相手DFラインの裏に抜け出すと、冷静に流し込んで先制点を挙げた。この時点では王者が順当に試合を優位に進めるかに見えたが、初出場のカーボベルデが屈することなく前線からのプレッシャーを継続し、試合終盤に同点弾を叩き込む。90分間で決着はつかず、試合は延長戦へともつれ込んだ。

延長前半には、DF起用のリサンドロ・マルティネスがセットプレーの流れから勝ち越し弾を決め、アルゼンチンが再びリードを奪う。しかしカーボベルデも簡単には引き下がらず、シドニー・ロペス・カブラルが強烈なミドルシュートを突き刺し、再度同点に追いついた。両者一歩も譲らない展開が続いたが、延長後半にメッシのコーナーキックにクリスティアン・ロメロが頭で合わせる形で決勝点が生まれ、最終的にアルゼンチンが3-2で試合を制した。

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通算20得点、メッシがまたも記録更新

今回のカーボベルデ戦での得点により、メッシのW杯通算得点は20に到達した。これは自身がすでに保持していた歴代単独最多記録をさらに塗り替えるものである。メッシの今大会の得点推移をたどると、その勢いの凄まじさがわかる。グループステージ初戦のアルジェリア戦ではハットトリックを達成し、ミロスラフ・クローゼ(ドイツ)が長年保持していた男子W杯歴代最多得点記録の16得点にわずか1試合で並んだ。続くオーストリア戦では2得点を挙げて17、18得点とし、単独で歴代1位に躍り出た。決勝トーナメント進出をかけたヨルダン戦でも途中出場から得点を重ね、そして今回のカーボベルデ戦での1得点により、通算20得点、大会では7ゴールという成績を残している。

この得点により、メッシは8試合連続でゴールを記録したことになる。ライトなファンにとってはピンとこないかもしれないが、これはW杯史上でも極めて稀な連続記録であり、39歳という年齢でこれだけの結果を出し続けていること自体が異例だと言える。今大会のゴールデンブーツ(得点王)争いでもメッシは上位につけており、他の得点ランカーとの差がどこまで広がるかにも注目が集まっている。

カーボベルデの大健闘、海外メディアも称賛

今大会が初出場となったカーボベルデは、人口約50万人という小国ながらグループステージを突破し、決勝トーナメントでも優勝候補の一角である王者アルゼンチンを最後まで苦しめた。英BBC系のスポーツメディアは今回の一戦を「W杯史上最も実力差があるとされた対戦」の一つと位置づけつつも、カーボベルデが試合を通じて見せた組織的な守備と粘り強さを高く評価している。米国メディアのvanguardngrやabc7も、120分間にわたる激闘を「スリラー」と表現し、番狂わせ寸前まで王者を追い詰めたカーボベルデの奮闘を称賛する論調で報じた。

こうした海外の評価は、単なる「格下が善戦した」という枠を超え、W杯という舞台における小国の可能性を象徴する出来事として受け止められている。決勝トーナメントという最も緊張感の高い試合で、初出場国がここまで王者を苦しめた例は近年でも珍しく、今大会のストーリーの一つとして今後も語られていくことになりそうだ。

アルゼンチンが抱える守備面の課題

一方で、アルゼンチンにとって今回の勝利は手放しで喜べる内容ではなかった。試合を通じて2度もリードを追いつかれたことは、スカローニ監督体制下での守備の脆さを露呈する結果となった。前回大会からの連覇を目指す王者として、決勝トーナメントの初戦でこれほど苦しむ展開になったことは、今後の対戦相手にとって付け入る隙があることを示したとも言える。

メッシ個人の得点力に頼る場面が目立つ一方で、チーム全体としての安定感には依然として課題が残る。今大会を通じて接戦が続いていることからも、アルゼンチンが本当の意味で盤石な優勝候補と言えるかどうかは、次のラウンド以降の戦いぶりにかかっていると言えるだろう。

次戦はエジプトとの一戦へ

アルゼンチンは準々決勝進出をかけ、次戦でPK戦の末にオーストラリアを破ったエジプトと対戦する予定である。メッシにとってはさらなる得点記録更新のチャンスであると同時に、ゴールデンブーツ争いでも他の得点ランカーとの差を広げる好機となる。

39歳になったメッシの得点パターンにも変化が見られる点は興味深い。かつての持ち味であった単独ドリブル突破からのゴールだけでなく、味方からのロングパスへの反応や、今回のコーナーキックのようなセットプレーへの関与から得点が生まれるケースが増えている。これはキャリア後期を迎えたメッシが、チームメイトとの連携やポジショニングの巧みさで結果を出し続けていることを示しており、単純な身体能力だけに頼らないベテランならではの得点力の証明とも言える。カーボベルデ戦のような接戦を勝ち抜いたことで、アルゼンチンの連覇への道はまだ続いているが、次戦以降も同様の苦戦が続くようであれば、チーム全体の修正力が問われることになりそうだ。

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