ハリーケイン2発!イングランドがコンゴに逆転でベスト16進出

イングランド

FIFAワールドカップ2026の決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)が7月1日(日本時間2日)、アトランタスタジアムで行われ、イングランドとコンゴ民主共和国が対戦した。エースFWハリー・ケインの後半2ゴールが決勝点となり、イングランドは2-1で逆転勝利を収め、3大会連続でベスト16進出を決めた。

前半は苦しい展開、コンゴが先制

試合はFIFAランキング4位のイングランドに対し、同46位で52年ぶりのW杯出場となるコンゴ民主共和国が果敢に挑む構図で始まった。前半7分、コンゴのブライアン・チペンガがゴールを決め、まさかの先制を許す展開となった。優勝候補と目されるイングランドだったが、コンゴGKリオネル・ムパシの好セーブが続き、なかなか反撃の糸口をつかめないまま前半を終えている。

コンゴにとっては半世紀以上ぶりの大舞台での戦いであり、格上相手にひるまず前線からプレスをかける姿勢が目立った。イングランドは終盤まで追いつけない可能性もある苦しい展開に立たされていたが、この状況を打開したのが後半のケインの2ゴールだった。

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ケインの同点弾と逆転弾、異なる質のゴール

後半30分(75分)、イングランドはアンソニー・ゴードンのクロスに合わせたケインのヘディングで同点に持ち込んだ。さらに後半41分(86分)、再びゴードンからのパスを受けたケインが、複数のコンゴ選手に囲まれながらも右足で強烈なシュートを叩き込み、チームを逆転に導いた。

同点弾はクロスへの合わせという典型的なターゲットマン的な得点だったのに対し、逆転弾はフィジカルコンタクトの中で無理な体勢からねじ込んだゴールであり、タイプの異なる2ゴールでケインが泥臭く結果を出した点が今大会の勝負強さを象徴している。アシストを記録したゴードンはこの試合で2アシストをマークし、攻撃の起点として存在感を示した。

歴代記録に迫るケインの得点力

この2ゴールにより、ケインはW杯通算13得点目に到達し、伝説的ストライカーであるペレの12得点を抜き、フランスの英雄ジュスト・フォンテーヌと並ぶ歴代6位タイに浮上した。さらに国際Aマッチでは通算84得点(118試合)を記録し、ハンガリーの伝説フェレンツ・プスカシュに並ぶ世界史上9位タイの得点数に達している。

今大会単体でもケインは5得点目を記録し、6得点で並走するリオネル・メッシとキリアン・エムバペに次ぐ得点ランク2位に位置している。2025-26シーズンはクラブ(バイエルン・ミュンヘン)と代表を合わせて62試合72得点というハイペースであり、32歳になった今もキャリアの絶頂期にあることを示す数字だ。

ケインはグループステージのパナマ戦でも、イングランド代表歴代最多得点記録保持者だったゲーリー・リネカーの通算得点を更新しており、大会を通じて記録を積み重ね続けている流れがある。

トゥヘル監督「ゴールに飢えたサメ」

試合後、イングランドを率いるトーマス・トゥヘル監督は自軍の得点力を「ゴールに飢えたサメ」と表現し、大会で得点を重ねる選手たちが互いに刺激し合っている状況を「おかしいだろ」と興奮気味に語った。一方で、苦戦した試合内容については「敗北を受け入れようとしなかった」と、チームの粘り強さを評価するコメントも残している。

ケイン自身も試合後のインタビューで、コンゴのGKムパシの好セーブについて言及しつつ「誰にでもヒーローになる可能性はあり、今日はそれが自分だった」「泥臭くても勝たなきゃいけない」と振り返った。これらのコメントからは、格下相手であっても一戦一戦を大切に戦う優勝候補としての覚悟がうかがえる。

コンゴ民主共和国の健闘、大舞台での存在感

敗れはしたものの、コンゴ民主共和国の戦いぶりは今大会の隠れた見どころの一つといえる。52年ぶりのW杯出場という舞台で、優勝候補のイングランドを終盤まで苦しめた事実は、アフリカ勢の台頭を示す一例として現地メディアでも注目された。GKムパシの連続セーブがなければ、試合はより早い段階で決着していた可能性もあり、守備陣の奮闘がこの試合を接戦にした最大の要因だったといえる。

大会全体の文脈で見るイングランドの勝ち上がり

今大会は酷暑の影響が大きく取り上げられており、ドイツやオランダといった強豪国が消耗戦の末にラウンド32で姿を消す事態も起きている。イングランドも同様のコンディション面でのリスクを抱えていたが、後半に運動量を落とさずケインの2発につなげた点は、フィジカル面での準備が功を奏した結果とも読み取れる。プレミアリーグ所属選手の活躍が今大会全体で目立っており、通算得点関与数が100点を突破するなど、イングランド国内リーグのレベルの高さを裏付ける材料にもなっている。

ベスト16でメキシコと対戦、開催国との一戦へ

イングランドは次戦、ベスト16で開催国メキシコと日本時間7月6日にメキシコシティ・スタジアムで対戦する予定だ。地元サポーターの大声援を受けるメキシコとの対戦は、これまでとは異なる種類のプレッシャーがイングランドにかかる一戦になる。ケインが今大会で見せている勝負強さと得点感覚が、優勝候補としての真価を問われる次のステージでも発揮されるか注目される。

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