「なんでやねん!」W杯日本対スウェーデン戦、主審バートンの判定にSNS炎上・本田も激怒

A代表

2026年北中米ワールドカップ1次リーグF組第3戦、日本対スウェーデン(6月25日・日本時間26日、ダラス・スタジアム)は1-1の引き分けに終わり、日本は3大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。しかし試合後、勝利の喜びと同じか、それ以上に大きな声で広がったのが主審・イバン・バートン氏(エルサルバドル)への批判だった。Xでは「レフェリー」がトレンド入りし、「スウェーデン贔屓」「ファウルとらん」といったコメントが殺到。NHKで解説を務めた本田圭佑も「なんでやねん!」と声を荒げる場面があり、試合は判定問題を巡る大きな議論を残した。

試合概要——先制も追いつかれての引き分け

前半をスコアレスで折り返した日本は、後半11分に右サイドの崩しから先制に成功する。菅原由勢から堂安律、上田綺世と素早くつなぎ、堂安のスルーパスに反応した前田大然(セルティック)が右足でゴールを奪った。前田にとってはカタール大会に続く2大会連続ゴールで、日本の1大会通算ゴール数は7点となり過去最多を更新した。

しかし喜びは長続きしなかった。その6分後の後半17分、スウェーデンのアンソニー・エランガが右サイドからカットインし、ペナルティエリア右角付近から左足で鋭く巻いたコントロールショットを突き刺す。GK鈴木彩艶も反応できず、1-1の同点。その後は日本もチャンスを作ったが得点には至らず、試合はそのまま終了した。

グループFの最終順位はオランダが勝ち点7で首位、日本が勝ち点5で2位。日本は決勝トーナメント1回戦でC組1位のブラジルと対戦することが決まった。

スポンサーリンク

「なんでやねん!」——本田・解説陣が次々に疑問を呈した判定

試合を通じて最も批判が集中したのが、主審の判定基準のブレだ。前半から顕著だったのは、田中碧(リーズ)のボール奪取がことごとくファウルと認定されるシーンだった。映像で確認してもクリーンなタックルに見える場面でも笛が吹かれ、NHK解説の本田圭佑は「なんでやねん!」と思わず声を荒げた。

また、前田大然のタックルに対して本田は「イエローやろ」と叫ぶ場面もあった。DAZN解説を務めた内田篤人、安田理大もジャッジへの疑問を口にしたと伝えられている。一方で、上田綺世(フェイエノールト)の裏抜けをファウルで止めたスウェーデンDFイサク・ヒエン(アタランタ)へのイエローカードは提示されたものの、試合を通じてバートン主審が出したカードはこれ1枚のみ。相手の危険なプレーへの対処が手ぬるいと感じた日本サポーターは多かった。

SNS炎上と会場ブーイング——「レフェリー」トレンド入り

審判への不満はスタジアムにも充満した。試合中、判定のたびに会場でブーイングが発生。日本のファンからだけでなく、中立に近い観客からも審判の判断に首をかしげる声が上がった。

試合終了後、Xでは「レフェリー」がトレンド入り。「スウェーデン贔屓」「審判めっちゃスウェーデン寄り」「終始ジャッジが謎すぎた」「公平さを欠いた試合」「審判が試合を壊してる」といったコメントが多数投稿された。こうした批判の多くはファンの感情的な反応であり、主審の判定が「意図的に偏っていた」と断定できる客観的根拠があるわけではない。しかし判定基準の一貫性を問う声は、解説者を含め幅広い層から上がっており、単なる感情論とも言い切れない状況だ。

「ドーハの歓喜」の主審——バートンとは何者か

批判を浴びたバートン主審だが、その経歴をたどると日本との縁は実は深い。彼はカタール大会でいわゆる「ドーハの歓喜」、日本が劇的な逆転勝利を収めたドイツ戦(2-1)の主審を務めた人物だ。当時は日本のファンから「名主審」と称える声もあったほどで、今回の批判との落差は際立っている。

今大会でもバートン氏は注目を浴びていた。グループD第2節のパラグアイ対トルコ戦でパラグアイのMFミゲル・アルミロンに対し、今大会初となる新ルール適用のレッドカードを提示したためだ。このルールはIFAB(国際サッカー評議会)が4月に改正したもので、差別的発言を隠す目的で口を覆う行為を一発退場とする規定だ。バートン氏はこの厳格な新ルールをW杯で最初に適用した審判として、試合前から「厳しめのジャッジ」が予想されていた。

実際、日本対スウェーデン戦を前に、国内メディアでもバートン主審の「厳格さ」は事前情報として報じられていた。ただし事前評価では「しっかりジャッジをしていく、個人的には良い審判」という声もあり、試合前の印象と試合中の印象が180度変わった格好だ。

ハイプレスと相性の悪い「笛の基準」——戦術的視点からの考察

単純な不満にとどまらず、戦術的な観点からも分析する必要がある。日本代表の強みの一つは、田中碧や前田大然らが牽引する連動したハイプレス・守備だ。相手ボールホルダーへ複数人が素早くプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪う形が今大会を通じて機能してきた。

しかし今回は、そのボール奪取の場面が繰り返しファウルと認定された。前半だけでも田中碧のボール奪取シーンが複数回笛を吹かれたことが、本田圭佑の連続ツッコミを引き起こした直接の原因だ。バートン主審がボールへのアタックとフィジカルコンタクトをどのように線引きするかという「ファウルの基準」が、日本のプレッシングスタイルと噛み合わなかった可能性がある。審判によって基準が異なるのはサッカーの宿命とも言えるが、その基準がゲームの流れに影響を与えたことは否定しにくい。

逆にスウェーデン側の守備でのコンタクトに笛が鳴らなかった場面も目立ったとされ、「基準のブレ」が試合を通じて一方向に偏った印象を生んだ可能性は否定できない。ただしこれはあくまでも分析と受け取られた印象の話であり、「意図的な偏向」ではないことは留意しておく必要がある。

批判の陰にある実力——勝ち点5、3大会連続突破の価値

審判批判が渦巻く中でも、日本が3大会連続で決勝トーナメントへの切符をつかみ取った事実は揺るがない。1勝2分けで勝ち点5。厳しい判定に苦しみながらも最終的には崩れず、引き分けを守り切った集中力は高く評価できる。

日本のグループリーグ通算スコアは7得点(1大会過去最多)、失点は3。攻守ともにここまでの内容は及第点以上だ。これから待ち受けるのは世界最強国の一つ、ブラジル(FIFAランク6位)との決勝トーナメント1回戦だ。

主審批判の余波は残るが、選手たちはすでに次の山を見据えているはずだ。バートン主審の判定問題は今後のFIFA・審判委員会のレビュー対象となる可能性があるが、日本代表にとってはそれよりも強豪ブラジルをいかに攻略するかに集中するフェーズに入る。「なんでやねん!」の怒りを次の勝利に変えられるか。3大会連続突破の先にある景色を、日本はまだ誰も見ていない。

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました